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U-15ニュージーランド代表 来日初の練習試合、8対7で勝利!

2016年7月24日

 7月29日(金)に開幕する「第3回WBSC U-15ベースボールワールドカップ2016 inいわき」。その大一番に向け22日に来日したニュージーランドU-15代表チームが24日、前日も練習で使用した明友硬式野球倶楽部のホームグランド「ハナマウイボールパーク」(千葉県富里市十倉)で練習と練習試合を行った。

 午前9時過ぎから練習がスタート。明友硬式野球倶楽部の中学3年生6人も加わり、ストレッチからダッシュと次々とメニューをこなしていく。メニュー自体は日本で見るものと大差ないが、ストレッチが10カウントであったり、アップも掛け声が「ワン、ツー、スリー!ツー、ツー、スリー!」であったり、BGMが洋楽であったりなど、所々にニュージーランドらしさが漂う。

 約30分をかけた入念なアップの後、15分間のキャッチボール。清水直行ニュージーランドU-15代表チーム監督は、 「アップもキャッチボールも、なぜやるのか、自分たちでその目的を確認し考えさせるようにしています。キャッチボールも伝えたのは『捕る、投げる際にボールをしっかり握る』ということだけ。選手たち自身に話し合いをさせるのは僕が発案したのですが、できるようになるまでに半年ぐらいかかりました。少々突き放して見えるかもしれませんが、KIWI野球を作っていくのはこの子たち。自分たちの頭で考え、身に付けることで今後『ナショナルチームの野球のスタイル』として広めていってほしいんです」
 と語る。確かに、メニュー間にミーティングを行い、その後選手たちだけで話し合うシーンが目立っていた。清水監督就任前はナショナルチームといっても、選手は寄せ集めで監督やコーチといった指導陣もボランティアで直前まで決まらない状態が続いていたという。つまり、ニュージーランド野球のスタイルが形作られ伝承されていくのはこれから。今回選ばれた選手たちには、プレー面と同時に重要な役割が期待されているのだ。

 キャッチボール、トスバッティングの後はフリー打撃。1人10スイングでストレートとカーブに設定された2台のマシンを次々に打ち込んでいく。80分の時間をかけたのだが、印象的だったのは選手たちのバッティングの質。確率は決して高くないが、ミートすると力強い打球が飛ぶ。これが打席を経るごとに確率が増していった。選手たちが日々成長しているその過程と、技術を身に付けていくスピードの速さが垣間見られた気がした。  フリー打撃後、ランチを経て、午後1時過ぎに練習試合が開始。相手はグラウンドの主である明友硬式野球倶楽部。試合前の選手整列がない代わりに、ニュージーランドU-15代表チームによるラグビー代表でもおなじみの「ハカ」が披露された。そして晴れ時々曇、気温25°、湿度69%の中プレーボール。

「いろんなことをやらせてもらおうと思っていて、試合も一度退いた選手を再び出場させるリエントリー可能な方式でお願いしています。ですのでベストなスターティングメンバーではありません」と清水監督がいうものの、スタメンを記すと、
1番 ショート リース
2番 セカンド モヒ
3番 ファースト ハリソン
4番 ライト マーカス
5番 サード ジェッド
6番 キャッチャー カズヤ
7番 レフト リアム
8番 センター リョウマ
9番 ピッチャー マシュー
 となった。

 ニュージーランドは移民の国。パスポートはニュージーランドだが、カズヤ、リョウマといった名前から分かるように日本であったり、ほかにも中国、韓国、オーストラリアなど、ルーツは外国にある選手たちが集まったインターナショナルなチームなのである。

 試合は2回にニュージーランドU-15代表が先制。同点とされるも3回には盗塁と安打を絡め2点を追加。4回にも相手エラーから2点を加えると、5回には4番マーカス選手が3ボール1ストライクからレフトオーバーのホームラン。
6回にも1アウトから途中出場のテュクティフ選手が1ボールから左中間フェンスを越えるホームランを放つ。ピッチャーは6人をテスト。途中打ち込まれ、ホームランを打たれる場面もあったが、試合は6回で終了し、8対7で勝利した。打っては2ホームランを含む12安打、守っては被安打8もエラーは1つで与えた四死球もなんとか4つに抑え逃げ切った格好になった。

 対戦した明友硬式野球倶楽部で、この日監督代行として指揮を執った長浜安智ヘッドコーチは、
「中学生にしては体が大きく、振りが強い。特にストレートは打撃練習でも120~130キロを楽に打っていたように強さを持っていると感じました。ホームランを2本打たれましたが、なかなか打てるものではありません。また、ピッチャーが投げてくるボールも、カーブ系なのでしょうが、少し揺れるような、日本では中々見ない球筋だと選手たちが言っていました」  と、ニュージーランドU-15代表チームの印象を語った。

 対して清水監督は、この試合をワールドカップに向けた調整などではなく、「学び」の機会としてとらえていた。
「今日はケガなどで無理をさせたくない選手を除いた16選手をテストしました。選手も少なく、ケガをさせるわけにはいかないので、6~7回の流動的なイニング数でお願いしていました。僕が選手たちに言ったのは『見て学べ』ということ。試合に出ている選手も出ていない選手も、打った選手も打てなかった選手も関係なく指導されている明友硬式野球倶楽部さんの姿勢を見てもらいたかったのです」

 この試合の6回裏、ノーアウト二塁の場面で明友硬式野球倶楽部の8番、渡辺選手がライトオーバーのタイムリーツーベースを放った。そのシーンを見た選手からは、
「イージーに飛ばしてたよ!」  と驚きの声が上がったという。

「パワーはあっても技術が足りない現在の状況で、小柄でも体を使って打つ、投げる、守る日本野球の技術をとにかく見て学んでほしい。そう願っていたので、こんなにいい機会はありません。本当にありがたいです」
 選手20人、監督・コーチ5人、会長1人のニュージーランドU-15代表チーム。日本にいる一日一日で、そして練習試合1試合で多くのものを得ながら、今日もまた成長している。

第3回WBSC U-15ベースボールワールドカップ2016 in いわき
ニュージーランドU-15代表

大会概要 大会日程(WBSC公式サイト)

大会期間

オープニングラウンド
7月29日(金)12:00 パナマ 16 - 1 ニュージーランド
7月30日(土)10:00 ニュージーランド 3 - 11 メキシコ
7月31日(日)13:30 ニュージーランド 3 - 16 ベネズエラ
8月 1日(月)13:30 アメリカ 16 - 1 ニュージーランド
8月 2日(火)13:30 チャイニーズ・タイペイ 10 - 4 ニュージーランド
コンソレーションラウンド
8月4日(木)~8月7日(日)

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